明治大学付属
明治中学校・高等学校
東京都 共学校

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 はじめに今年就任した新校長より「挨拶と本校の概要」についての話がありました。

  • 本校は、毎年95%くらいの比率で明治大学に進学する。その場合、生徒・親・担任の3者協議を経て、第1志望に限って大学に推薦する。生徒は、受験から解放され、のびやかに成長できる。さらに本校は、明治大学への進学のほかに、国公立大への志望を認めている。明治大学への進学を担保しながら国公立大を受験でき、残念ながら国公立大に不合格であっても明治大学に進学できる。意欲ある生徒には国公立大を目ざさせることに力を入れていきたい。
  • 調布のこの地に移転して2年目、同時に共学化にシフトした。あと3年で、本校は100周年を迎える。つまり、97年間も男子教育1 本でやってきた。女子教育にも踏み出したのは、男女共生の時代の流れを見据えて、これまで培ってきた教育を点検して、より良いものにしていきたいと思うからだ。

 次に教頭より、「本校の教育内容」について説明がありました。

  • 社会が大きく変わっていく。経済が発展するなかで、人口が減り老齢化が進む。私どもの学校は、何を変え、何を変えないのか…。「解答のないものに解答を見つける」スキルは大事にする。一方で、付属校の弱点である「学習意欲が低く、英語力が低い」は変えていかなければならない。
  • 英語は、少人数で習熟度別授業を行う。成績が上がらない生徒には、7時限目に補習授業をやり、上がるまで補習する。
  • 付属の生徒は学習意欲が低いことに関しては、高いレベルの刺激を与えたい。「高大連携」をする。水曜日に、9学部の大学教授による高大連携授業がある。受講すれば、高校の単位だけでなく大学の単位にもなるという初の試みだ。
  • 「解答のないものに解答を見つける」ことに関しては、高校2年間で卒業レポートを作成することでスキルアップをはかる。

 続いて「学校生活」について説明がありました。

  • 共学化して変わったこと。(1)活発になった。(2)よく勉強するようになった。男子には女子に笑われないようにしたいとの気持ちがある。(3)男子は身だしなみに気を遣うようになった。

私の感想

 課題のない学校があるはずはなく、付属校にも付属校なりの課題があります。明大明治中・高の課題は、弱点と表現していた「学習意欲が低い」と「英語力が低い」です。本質をずばり把握して、大学付属校ならではの強みを生かして弱点の克服に取り組んでいました。本校の高大連携は進んでいます。
 学校運営には地域との太い結びつきが欠かせません。明治高校では推薦の募集定員40名の中に、11中学各1名ずつの指定校推薦があります。その表れなのでしょう。

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